ビリヤードのストロークを上達させるための方法はたくさんありますが、その中で意外と見落とされがちなのが、リズムです。
そして、リズムを感じる有効な方法が、タメを意識することです。
1. タメ、とは
ビリヤードにおけるタメ、とは、テイクバック時に一瞬止まった時のことを指します。
タメの時間は上級者でもマチマチで、1秒近く止める人もいれば、0秒、つまりタメがない人もいます。
要するに、タメはストロークにおいて必要不可欠なものではありません。
では何のためにタメるのでしょうか。
それは、ストロークにリズムを感じるためです。
逆に考えれば、タメがなくてもリズムを感じることの出来るストロークが可能な場合はタメが0秒でも問題ありません。
大切なのは、タメの有無ではなく、リズムの有無です。
2. タメは、その前後を意識して初めて意味がある
上述したように、タメはテイクバック時の止まった時を指しますが、ストロークにはテイクバック、インパクト、フォローするーという流れがあります。
この全体の流れをリズムよくする為にタメを利用します。
テイクバックの経過時間、タメの時間、タメからインパクトまでの経過時間、インパクト後のフォロースルーの時間。
このように、ストロークの流れの中に時間をしっかり意識することが、安定したストロークを実現します。
特にタメを強調するのは、タメのところが、初心者にとって最もリズムがずれやすいからです。
なぜなら、その後インパクトという、ある意味メインが待っているので、その行為に意識が持っていかれて、テイクバックが疎かになるからです。
3. タメを含んだ練習方法
ストロークの安定の為のリズムをつけるために、タメを利用する場合、練習時に気をつけることは、やはり時間です。
数回素振りをして狙いや撞点を定めたら、心のなかで(練習時ならば声に出しても構いません)数えることをおすすめします。
構えの静止状態からテイクバックに入る瞬間が1、タメが2、インパクトが3といった具合です。
1,2,3のスピードは自分の最も快適な速さで問題ありません。
一方、数字の間隔は可能な限り等しくしましょう。
また、1,2,3各々を「点」の様に短く意識すると、機械のようなストロークに、逆に「線」の様に長く意識すると、流れる様なストロークになります。
これは、どちらが良いという意味ではなく、どちらが自分にあっているかの判断基準にしてください。
尚、ビリヤードの大会などで上級者のストロークを見る時も、心のなかで数字を数えると、上達に非常に役立ちます。
また、いかに上級者のストロークが時間間隔としても安定しているかがわかると思います