ビリヤードの正しいフォームは、大きく分けて2つの観点でチェックします。
一つは、目に見えるもの。
見た目でわかるフォームの正しさは言うまでもありません。
もう一つは、目に見えないもの
これは意識の問題ですが、その代表に「重心」があります。
ビリヤードのフォームにおける重心について考え、さらなる上達のための練習に役立てましょう。
1. 重心とは何か
ビリヤードのフォームにおける重心とは何でしょうか。
それは、ショットする一連の動きの中心が、身体のどこにあるか、ということです。
重さの中心だから、重心です。
2. 重心はなぜ大切なのか
なぜ重心を意識することが大切なのでしょうか。
それは、上述したように、ビリヤードのショットが「動き」で成り立っているからです。
フォームにおいて最も大切なのは安定ですが、安定するためには軸が必要で、その軸のことを重心と呼ぶのです。
3. 重心はどこにあるべきなのか
重心の役割から考えると、正しいフォームの重心がどこにあるべきかが導き出されます。
ビリヤードのショットにおける一連の流れを考えましょう。
ブリッジ、肘、手の3点で直角三角形を作り、肘の振子運動でショットが成立します。
つまり、正しいフォームの内動くのは肘だけです。
そして、肘が動くということは、そこに重心を置くべきだと分かります。
フォームを上から見てみると、動く箇所である肘はどこに位置していますか。
横方向ならばもちろんキュー上、そして縦方向ならば、かなり「後ろ」にあるはずです。
つまり、ビリヤードの正しいフォームにおける重心は、「後ろのほうだ」と意識してください。
膝に関して言えば、利き足の方はほとんど曲げず、逆の足の方は曲げないか、ゆるやかに曲げるのが理想的だと言われます。
これは、重心である利き足の方の膝を曲げてしまうと、重心がぶれてしまうからです。
4. 重心が前になってしまう理由
重心が前にいってしまっている初心者をよくみかけます。
なぜでしょうか。
それは、的球、もしくは手玉をできるだけ近くで見たい、という意識からそこを凝視するうちに、重心が前の方に移動してしまうのです。
このながれは、重心のことを意識しないと改善されません。
構える度に、「重心が前にいき過ぎていないか」を意識しまよう。
手玉や的球をみるのも、正しい重心でかまえたフォームの状態で見るということに慣れてしまえば、ストレスは全くありません。
5. 重心にとことんこだわる
重心が後のほう、ということはわかりましたが、それを「点」レベルで定めると、より上達に役立ちます。
利き足の小指あたりなのか、土踏まずあたりなのか。
これでも実は全然違います。
しかし、これは全然違うとはいえ一般的にここが良い、ということは決められません。
自分の体格や身体の堅さなどから導き出される正しい重「点」があります。
練習の段階で、どこに重心を置いた時にもっとも安定するかを確認してみましょう。