ビリヤードのキュー選びの時によく耳にする「前バランス」と「後ろバランス」。
具体的に何がどう違うのか、バランスが変わるとプレーの上達にどのように影響するのかを見ていきましょう。
1.キューのバランス
キューの重さはおおよそ18.0~20.0オンスの間と言われています。
グラムに直すと約510~567gとなり、数字で見ると大した差はないように思えますが、この約60グラムは、キューのバランスにとってはとても大きい数字なのです。
たいていのビリヤードのキュー尻にはウェイトボルトと呼ばれる重さを調節する重りがあります。
普段は保護のためにゴムが装着されているので見えません。
このウェイトボルトの部分が軽くなれば当然キュー先にバランスが寄っていくので「前バランス」、重くなればその逆で「後ろバランス」と呼ばれます。
2.バランスが変わるとどうなる
キューバランスが変わるとショットにどのような影響が出るのか。
実は数値で端的に表したデータはないというのが現状で、プレーヤーの主観によって感じ方はバラバラです。
一般的に前バランスの方が振りやすいがパワーが出ない、後ろバランスのものは振りにくいがパワーが出ると言われています。
引き球などでキュー切れを出すにはキュースピードが必要なので振りやすさを求めたいところですが、あまりに軽いとパワー不足になります。
そこは自身の筋力と相談しながら様々なキューで撞いてみるのが良いでしょう。
3.グリップとの位置関係について
バランスポイントとグリップの位置でもパワーの伝え具合が変わります。
プレーヤーによっては、ショットごとにいつも握っている位置から前後させて、振りやすさを求めたりしっかりと手球にキューの重みを伝えたりして球を捌いていきます。
普段のショットよりも手球をコントロールして撞きたい男性プレーヤーならば、前バランスにしてグリップを前に移動することによってパワーを抑えつつ軽い振り味を得られ、寄り良い手球コントロールに成功することもあります。
また、現在使用しているキューがどうしてもしっくり来ないと思っているプレーヤーもグリップする位置を変えてバランスをコントロールすることによってショットが安定し、上達への一助となるかもしれません。
いかがだったでしょうか。
キューのバランス一つとってもビリヤードは奥深いスポーツです。
いろいろな撞き味を試してみてビリヤードの新たな発見をすることができるかもしれませんね。