ビリヤードで「スリークッション」や「スリークッションシステム」という言葉を聞いたことはありませんか?
計算方法があったりして複雑な印象を持たれている方もいるでしょうから、わかりやすくこの言葉について考えてみたいと思います。
1.スリークッションとは
ビリヤードでいうスリークッションとは、要するに「どこにボールを撞いたら、そのボールがクッションのどこにあたり、その後どのように動いていくか」ということを計算しようという考え方です。
まずテーブルを実際に見てもらうとよくわかるのですが、6つあるポケットひとつひとつの間に3つずつ印があります。
これらを目印にボールがあたるクッションの位置を考えていきます。
スリークッションシステムには、ファイブアンドハーフ、プラスツーシステム、セブンシステムと様々な種類があります。
計算方法もそれぞれあります。
しかしながら、理論上はこうなる、というものばかりでこれを完璧にマスターするのは一朝一夕にはいきません。
というのも、人間はロボットではありませんから、いつも同じようにボールを撞くことなどできません。
癖も出てきます。
それはそれで良いのです。
このスリークッションシステムを利用して、練習ができます。
練習をしていけば、ビリヤードの上達につながるので逆手にとって対応していきます。
2.全ての基本はまっすぐに撞くこと
ビリヤードでは、ブリッジ、ストローク、スタンス、そしてルーティンを確立していくことで、上達につながると取り上げてきました。
つまりキューをまっすぐに動かし、キューボールにパワーを預けてやることです。
そのための支えがブリッジであり、ストロークであり、スタンスであり、ルーティンなのです。
このまっすぐに撞く練習がスリークッションシステムで利用でき、非常に効果があります。
というのも、スリークッションシステムの理論はまっすぐに撞けた場合にしか適用できません。
次の項で具体的な練習方法を見てみましょう。
3.まずはワンクッションから練習しよう
初めから、何個もクッションを使うショットをするのはやはり無謀です。
まずはワンクッションだけ使うショットを練習します。
ビリヤードテーブルを横長に見ると、ポケットは上下に6つずつ、その間の印はポケットとポケットの間に3つずつ、合計6つずつあると思います。
自分の立っているのと反対側の印が6つあるうちの左から2番目にキューボールをあてることにします。
分かりやすいように、印の上にチョークでも置いておくといいですね。
ここでは練習ポイントをシンプルにして分かりやすいように、キューボールだけを使用します。
キューボールは、自分が立っている側の一番左のポケットよりやや右側に置きます。
クッションの近くで撞きにくいかもしれませんが、ここから先程チョークなどで印を置いたクッションに向けてキューボールを撞きます。
クッションに近いので、キューボールの下の方は撞けないでしょうが、縦に割ったちょうど半分のところを撞いてください。
すると、キューボールはどうなりましたか?
おそらく、まっすぐ撞いていればの話ですが、自分が立っている側のミドルポケットに入ったはずです。
まっすぐキューボールを撞かないと、ボールに変な回転がかかり、ポケットには入りません。
まっすぐ撞けているか、という基本事項の確認にもなりますので、是非このスリークッションシステムを利用してください。
必ずビリヤードの上達につながることでしょう。