ビリヤードにおけるジャンプショットは、華やかなショットですが、リスクも大きいショットです。
上級者ですら、可能な限りジャンプショットをしなくても良いようなゲーム運びを目指します。
そのくらい難しいショットなので、上達の為には当然たくさんの練習が必要です。焦らず、ゆっくり丁寧に練習しましょう。
1. 練習時の注意
ジャンプショットは、手玉とラシャの反動を利用して撞くショットです。
従って、キューにかなりの角度をつけますし、それなりのキュースピードが要求されます。
まだ出来無い頃は、必ずビリヤード店の店員に許可をもらい、できることならば上級者について練習しましょう。
失敗してラシャが破けた場合に、弁償させられることもあります。
2. ジャンプキュー
ジャンプショットでは、キューとラシャの角度が40度以上になるくらいに構えます。
この位の角度にしないと、ラシャの反動で飛ばすことは物理的に不可能です。
よって、これだけの角度でも撞きやすいジャンプキューというのがあります。
また、通常のキューの後ろの方が着脱式になっていて、ジャンプショットのときだけ外せるようになっているものもあります。
どちらにしても、通常のキューでジャンプショットを撞くのはやめましょう。
重心に高さがありすぎて、まったく安定しません。
上達の為には、専用キューの購入も必要です。
3. ジャンプショット時のブリッジ、フォーム
ジャンプショットの時のブリッジは、基本的にオープンブリッジです。
詳しく言えば、オープンブリッジのうち、手のひらがラシャについていないタイプのものです。
この時も、親指は必ず人差し指から離れないように気をつけましょう。
また、人差し指と小指はできるだけ離し、ブリッジ全体が安定するように心がけます。
フォームに関しては、必要なだけ背伸びをすることになります。
安定度は減りますが、必要に応じてつま先立ちになることもあります。
通常のフォームに比べて全然安定しないうえ、その機会も少ないので、このフォームだけの練習をする必要があります。
4. ジャンプショットのストローク
ビリヤードの大会等で、上級者がジャンプショットをしているところを見たことある人ならば、ジャンプショット時に結構大きな音がしているのに気付くはずです。
あの音は手玉がラシャに衝突する音で、反動の力で飛ばすので、あの位の音がするのは当たり前です。
しかし、あの音ゆえの誤解が多いのは、力をこめてショットしている、と思われていることです。
キュースピードは必要ですが、スピードと力は別です。
あくまで、キュースピードだけをあげ、力は入れないように気をつけてください。
力を入れすぎると、ラシャを傷つけるおそれも多くなるし、キュー自体にも良くありません。
さらに、ラシャに向かって撞くのにキュースピードはあげないといけないので、ショット後はキュー先を前に自然と逃がすのですが、力が入っているとこの動きが阻害されます。
極端なくらい脱力を意識しましょう。
5. ジャンプショット選択
最後に、ジャンプショットをどういった時に使うか、です。
球一つ完全に超えなくてはいけないジャンプショットは、かなりのジャンプ高が要求されますので、かなりリスキーです。
球半分くらいかぶっていて、数センチだけジャンプすれば邪魔な球をかわせるという時に使いましょう。