ビリヤードでひねりを入れるショットを撞くとき、予想以上に「とび」が出て的球へのコースが変わり外した経験はありませんか。
とびを出さない撞き方はあるのでしょうか。
1.撞点を抑える
通常、ひねりを入れて撞くショットは必ずとびが出るためそれを見越してキュー方向をあらかじめずらしておきます。
結論から言うと、とびを起こさずに撞く方法というのは残念ながら編み出されていません。
なるべくとびを出さないためにひねりは半タップ程度の最小限にして、最大限効果的にひねりの回転を与えられるようなストロークを目指していきましょう。
なるべく少しでもタップと手球が接する時間が長いストロークのほうがとびは少なくなります。
水平に、バックスイングからインパクトにかけて徐々にスピードを上げていき、インパクト後に最大スピードを持ってこられるようなストロークができれば一段階上達しているのではないでしょうか。
余談ですが、ビリヤード強国のフィリピンの子供たちは「手球は曲げるもの」と教わってビリヤードをプレーしています。
手球が球体である以上、芯以外を撞いたときに軸がずれて回転するのは致し方のないことだと気づかせてくれるエピソードです。
2. キューにまかせる
それでも、どうしても手球のとびを起こしたくない。
そういう人も中にはいるでしょう。
そういうプレーヤーのために、近年はハイテクシャフトと呼ばれるシャフトが登場しています。
アダムジャパンのACSS、メッヅのハイブリッドプロ、プレデターの314など、プロでもハイテクシャフトを使うプレーヤーが多くなってきました。
メーカーにより製作方法は違いますが、共通しているのはひねった時の手球のとびを抑えて見越しをなるべく少なくするという一点に尽きます。
まさに今回のタイトルにぴったりです。
とびを起こさずにひねるコツは「ハイテクシャフトを買う」ことです。
上級者の中にはちゃんとノーマルシャフトで見越し方を覚えてからのほうが後々良いという方もいらっしゃいます。
確かにその通りで、見越し方をしっかり覚えておくほうが個人的には良いと考えますが、道具の進化に人も合わせていくべきだという考えの方もまたいます。
ただし、ハイテクシャフトでもとびが0になるわけではありません。
弾力のある木材やグラスファイバーを使えばこそひねりも効くわけで、しなりが生まれるからには反動としてのとびが出るのは当然のことなのです。
ひねった後のとびのアクションもキューの特性が見られて面白いものです。
いろいろなキューで撞いてとびの出具合を鑑賞するのもビリヤードの楽しみですし、自分のキューのとびを確認しながら見越しを調整するのが上達につながると思います。
球のアクションすべてを楽しんでビリヤードをプレーしていきましょう。