ポケットビリヤードで最も難しいことの一つにとても厚みの薄い球をポケットすることが挙げられます。
厚み1/8の薄い球、俗に「極薄」と言われますが、この球を攻略できたら上達間違いなしです。
1. 1/8はどんな厚みか
厚み1/8とはどんな厚みなのでしょう。
厚み1/8とは手球が的球にヒットするときにプレーヤーから見て重なる部分が球の1/8しかないという意味です。
厚み1/8なんてイメージできないかもしれません。的球は手球の進行方向に対して80°に分離して進みます。
具体的には、狙いたいコーナーポケットの反対側の長クッション3/4ポイントとコーナーポケットを結ぶライン上に的球、そのライン上の的球接する点にイマジナリーボールを置いて、イマジナリーボールと長クッションに平行なライン上に手球がある場合です。
実際に構えるとほとんど直角にも思える配置ですが、練習してポケットできるようになっていきましょう。
2. 練習方法
具体的な練習方法です。上記にあるような配置をセットします。簡単で撞きやすいと思う配置で結構です。
まず直角のポイント、つまり90°の接点を狙っていきましょう。
空振りしても問題ないです。恥ずかしがることはありません。
なぜならごく薄く狙うというのは、初心者はほとんど撞いたことがないはずなので、本当に当たるかどうかの恐怖心を克服するところから始めなければならないからです。
90度の接点から徐々に厚くしていくと、不意に的球をしっかり捉えられる厚みにあたると思います。
これが1/8と思ってください。その感覚を忘れないように、あとは同じ厚みに向かって一生懸命撞きこんでください。
1/8のラインを反転させれば反対の振りの練習もできます。
薄い球は許される誤差の範囲が極端に少ないため、ポケット率がほかの厚みの練習に比べて格段に落ちると思います。
しかし、この極薄の球は上級者でもそんなに確率は高くありません。
ビリヤードの経験をいくら積んでもこういう球は撞きたくないのです。
だから、ポジショニングをしっかりとって、なるべく簡単な球を取り切る練習をしているのです。
手球の動きはどうでしょう。
理論上、手球と的球の分離角は90°ですので、プレーヤーから見ると的球とは逆の10°の方向に手球は分離していきます。
ただ、1/8の厚みは衝突して力が伝わる質量が少ないため理論値のように分離していかず、ほぼ真っすぐ分離していきます。
いかがだったでしょうか。
極薄の球が得意になるとビリヤード場で一緒に相撞きした上級者に、「よく入れるね」や「ナイスショット」とお褒めの言葉をいただくこともあるでしょう。
少し上達したのかな、と思いながら日々精進していきましょう。